伝記映画は見る人の状態によって作品の体感に差が出るんじゃないかな。

エルヴィス・プレスリーは私にとっては年代的に、太ったおじさんの印象が強いです。
声も歌ももみあげも最高に好きですが、青春ってわけではなくて
気負わず見れていいかなと映画館向かったんですが平日の昼に観に行ったら席が凄く埋まっててちょっとびっくりしました。
ファンだらけ 本当に大大大スターなんだな!



観る前は主演のオースティン・バトラーが顔綺麗すぎじゃない?と感じてましたが
良いエルヴィスっぷりでした。
悩んだり不安そうな表情が素晴らしくゾクゾクします。
凄い庇護欲掻き立てられる気がする。
ママのお葬式の時に来てた服可愛くないですか?
映画内で沢山の衣装で出てくるけどあのシーンのお洋服可愛すぎて強烈に印象に残ってます。

映画は搾取側のトム・パーカー大佐の視点で進む為、遠くから見守ってるような雰囲気。
彼の人生をかなり丁寧に順番に紹介して行くので駆け足気味です。
本人の独白的な物はほぼ無く(自伝書いてないのならしかたないか?)悩んだり、苦しんでる時の目や表情でその心を感じる演出は正直たまらないです。
そういうのとても好きです。
妻プリシラとのエピソードは何かロマンチックな話があるのかと期待しましたが、かなりアッサリしててちょっと残念・・・プリシラさんはご存命だから配所でそこは仕方ないのかな。

影響受けた音楽、当時の音楽シーンの様子、アメリカ社会の白人と黒人の扱いの差などこちらもあった事として紹介されててアメリカの歴史にさほど明るくないので大変ありがたいです。時代の空気わからないし。
50年代って本当に黒人と白人の行く学校分かれてたんだ、徴兵制度があったのも知らなかった物知らずですいません。

エルヴィスの音楽に対する探究心と誠実な態度についてはこれでもかというほど見せてるので
映画見終わった後は彼の事が大好きになりました。
音楽に対しては腐ることなく向き合ってて本当にかっこいい。

ダメになっていくシーンも嫌な表現はほとんどなくアイドル(スーパースター)を見せる映画でもあるなと感じました。
ちゃんとファンが見て安心できるというか誰も嫌いになれない。
本当にロクでなしなんだけど、パーカー大佐ですらどこか憎めない雰囲気があります。
これはトム・ハンスクが凄すぎるからかもしれない・・・。
嫌で仕方ないのに大佐から離れられないエルヴィスの不憫さよ。

最後はオースティン・バトラー太るのかな~と期待したんですが恰幅良くなったな、位で暗転して本物の晩年映像で締めくくられてちょっと残念。
でも、若い時と比べてちょっとダンスの動きがとろくなるので年取ってる感じします。
初期のエルヴィスの歌はオースティン・バトラー本人が歌ってるそうでビックリしました。
元々歌は素人って本当か。

最後は本当に可哀そうで、彼が青春だった人はこの映画観て
「こいつ(パーカー大佐)のせいで日本公演無かったんか!」と恨み募らせたんじゃないかな。
衛星中継は素晴らしい偉業だったと思うけど。

ラストエンドロールはキラキラと豪華絢爛で目で追ってしまうためにスタッフロール見るのを忘れちゃう。
人生をキラキラと駆け抜けていく疾走感、怒涛の音楽、孤独や苦悩までも最後は爽やかに感じます。
ファンは彼と共有した時間を振り返り、エルヴィスは死して終わったのではないとエンドロールのドージャやエミネム&シーロー・グリーンを聞いて彼の精神が次世代に受け継がれ続いていくのを体感して終わります。
満足度が非常に高い。

惜しむらくはエルヴィスが私の青春時代にかぶってないのが残念・・・ファンの人が羨ましい。


話逸れますが、ちょっと前に「ゾンビランド ダブルタップ」みたんですけど
この映画見終わった後にタラハシー(の足の長さ)を思い出してフフッてなりました。

葬式の時のお洋服可愛い


本人の写真見て描いた。顎のラインいいな

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